さて、写真を見ると「本当にこんなものが噛めるようになるのだろうか?」という疑問が湧いてくると思います。
事実、最初に聞いた時に一番驚いたのは私自身でした。
「いくらなんでも、そんな噛み応えのあるものを入れ歯で噛めるものだろうか。」という疑問が湧いてきました。
「ひょっとしたらこの患者さんは特別で、普通はこんな固いものを噛めるとは考えられない!」
ところが症例を重ねてゆく内に、多くの患者さんが結構固い食品をかみこなしておられるのです。
何故こんなに固いものを、噛むことが出来るのだろうと考えている時、ある患者さんがヒントをくれました。
以外と簡単な理由でした。
これらの固いものを噛んでおられる患者さんは、実に良く私の話を聞いて下さり実行に移しておられました。
自分の歯と入れ歯での噛み方の違いを良く理解し、入れ歯で物を噛む訓練を毎日心がけて食事を楽しんでいました。
入れ歯のお手入れ、洗浄方法などの管理を私がお話しした通りに実行しておられたのも印象的でした。
トップページに記載した通り、入れ歯は義足や義眼とは異なり、自分の本当の歯に限りなく近い機能が要求される
『人工臓器』です。
もちろん、私は一生懸命に入れ歯を作ります。
しかし、出来上がった入れ歯を使いこなすのは患者さん自身です。
私の作った入れ歯に命を吹き込み『人工臓器』として使えるようにしていたのはやはり患者さんの努力のたまものです。
『入れ歯作りの技術の向上』と『患者さんの入れ歯を人工臓器として使いこなす努力』が見事に調和した時、入れ歯は『臓器』となってお口の一部と同化して固いたべものをきちんと噛みこなせる様になるのです。
さぁ、次はこのページを今読んでおられる皆様の番です。
入れ歯で噛む練習を積んで、私がもっと驚くような食品を噛みこなせるようになって下さい。
見た目が綺麗で、人から入れ歯を使っていると気づかれない
入れ歯にも審美性が求められる時代になってきました。
「入れ歯を作らなくてはならない」と考えたとき、一気に老けたように感じる方もおられることでしょう。
また、部分入れ歯を入れてみたら、目元でピカピカ光るバネが見え隠れします。
こうなると、入と顔を合わ合わせるのもおっくうになってしまい、だんだん外出するのが嫌になってきます。
また、入れ歯に付いているバネやハリガネはそれだけでも異物感が強く、発音に大きな影響が出る場合もあります。
これに関しては慣れるしかないのですが、何回入れ歯を作り直しても、やはり気になる方が多いようです。
しかし、新しい入れ歯の材料が開発され、装着感も良く、入れ歯を入れていることを人にほとんと気づかれないよう
なものを作ることができるようになりました。
さて、良い入れ歯の基準はまだまだ沢山あると思います。
では、皆さんは何故良い入れ歯を使用した方が良いのでしょうか?
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